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川口の塔家/Tower House in Kawaguchi
凛々しい骨格と尊厳のある外皮
開口部が大きく、周囲と透明なガラスの外皮でつながり、地域に開けた建築…耳に優しい言葉の一方で現実的は厳しい生活感を感じます。こういったコンセプトは本当の意味で計画のコンテキストにより成立するものです。住まい手と生活像はもちろん周囲の理解、土地の歴史や文脈によりはじめて成立することでしょう。何度もその可能性を追求した検討をしました。検討したからこそ、逆のコンセプトがこの場所にふさわしいと考えました。ここに住む人達は自らの交流と生活をさらけ出したいかといえば、そうではないでしょう。幾度も現地へ足を運び、この場所の住民は限られたプライバシーを切磋琢磨しながら城壁のように築き上げてきたと感じました。そうした場所に「物理的に開く」ことは暴力的ではないでしょうか。まずは凛々しい骨格と生活を守護する外皮が必要です。窓からは光こそ取り入れ、足もとの風景を取り込む必要はないのです。この場所にはまだ風景がなく、風景は地域で作られるものです。この計画は周囲の住民にとっても、明るい住居に建て替える光となってくれることでしょう。
将来この周辺住居の更新の際、このプロジェクトをきっかけにデザインコードが生まれ風景が作られることを期待したいのです。その先に、この地域が再開発以外の手法による「都市の更新」に成功した将来が待っていると思います。この先の建物更新に携われることを切に願っています。
Principal use
Team
Private Residence
Jumpei SHIRAI, JunSeong LIM (former intern staff)
Year
Contractor
2021.02
Location
Kawaguchi, Saitama, Japan
Client Self Build
Collaborator
Shikine WATANABE (Structure Engineer), Forward Stroke (Photography)
GFA
33sqm
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